京都市電N1860型移設工事1(岡崎公園内作業)
2021年9月28日~10月12日(岡崎公園内作業)
京都市の岡崎公園で案内所として利用されていました。京都市電(N1860型)の移設作業を行いました。車輌は昭和25年に製造され京都市内を走行していました。昭和52年の市電河原町線の廃止に伴い、大宮交通公園に移設されました。その後、平成27年に岡崎公園に移設され案内所として活用されていました。そして今回、一般公募によって株式会社西鶴様が譲受されることになった為、令和3年枚方市に移設しました。昨年、移設作業を行ったN112号同様でパンタグラフという屋根にとりつけて架線の電流を導き入れる装置がついておりそれを付けることで走行を行います。N112号との大きな違いは木製か鉄製かです。それによって前回と違いクレーンの選定に大きな違いがでました。
今回の移設作業ににあたり、弊社では現場の安全対策工事から始まりました。
作業工程1 岡崎公園安全対策
電車の移設作業にあたりまして、まず岡崎公園外周のフェンスの設置を行いました。図書館、美術館、動物園、平安神宮に囲まれたような立地になっており人が常にたくさん歩いていました。ガードフェンスも万が一の事が起きないように公園内に杭を打って補強を行ったり、山留材を使用しました。
12tRにて山留支保鋼材揚重
H型鋼据付作業
H型鋼据付完成
岡崎公園外周ガードフェンス完成
作業工程2 スロープ撤去作業
オルタ―クレーンの据え付けを行う際に障害となるスロープの撤去を行いました。撤去作業を行う為にユンボを用いて作業を行いました。
昇降用スロープ解体作業
ユンボを使用しての解体作業
作業工程3 パンタグラフ取り外し作業
前回の移設作業と同じく、トレーラーへ積み込んだ際高さ制限に引っかかってしまうため、上部のパンタグラフ取り外し作業を行いました。
パンタグラフボルト切断箇所
パンタグラフボルト切断作業
パンタグラフ揚重作業
パンタグラフ積込作業
作業工程4 京都市電上部及び公園内伐採作業
大型車両の進入及び揚重作業を行う為に上部の枝の伐採作業が必要となります。必要な箇所の伐採はもちろん景観を損なうことがないように左右対称に伐採作業を造園の業者様と行いました。
伐採作業1
伐採作業2
ゴンドラを使用しての伐採作業
高所作業車を使用しての伐採作業
作業工程5 大型重機搬入の為の養生作業
大型車両を公園内で使用する為に養生作業を行いました。公園に入る為の歩道や公園内の木の根に注意しながら確実に行いました。
安全に考慮し警備員配置
鉄板下にブルーシートで養生
7tRで敷鉄板揚重
敷鉄板敷作業完了
作業工程6 大型クレーン、トレーラー搬入作業
120tオルテレーンクレーン、マルチトレーラーの搬入を行いました。かなりの迫力でした。
オルテレーンクレーン搬入
据付位置進入
アウトリガー用敷鉄板据付
120t用カウンターウエイト揚重
京都市電N1860型揚重作業
夜間に大型重機搬入した翌日N電の揚重作業を行いました。今回の電車は前回と違い鉄ということもありかなりの重量がありました。
吊具組立作業
玉掛作業
地切り
揚重
トレーラーへ積込
積込完了
電車を積み込んだトレーラー出発
21時電車を乗せたトレーラーの搬出作業が行われました。当日は電車を写真に収めようとする方や見送りを行っていた方がたくさんおられました。それくらい地元の方々に愛されていたのだと再認識しました。
トレーラー待機
前後に誘導車をつけて枚方へ出発!!
公共機関でお越しの場合
電車 JR学研都市線 藤阪駅または津田駅から 徒歩約11分
バス 京阪バス(枚方市駅南口行→津田中学校前下車) 徒歩5分
御車でお越しの場合
国道1号線、池之宮北交差点を国道307号線、京田辺方面に約2.6km